今更何しにきやがった、離婚チラつかされてATMのご機嫌取りか、
今更お前らなんぞに愛も情も無い、金が欲しいならくれてやるからサッサと離婚してくれ、
嫁の顔も子の顔も見たくない、みたいな事を嫁に向かってまくしたてた。
義母にも毎度毎度ご意見番よろしく無闇に何処にでも顔を出しやがってふざけるな、
手前に至っては顔も見たくないし、声も聞きたくない、近くで息すらしたくない、
とっとと出て行け、みたいな事を喚いたと思う。

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すると嫁と義母が泣きながらごめんなさいと謝った。
嫁は土下座して何やかや言いながら謝ってたが、
俺はキレてぎゃーぎゃー喚き散らして聞かなかった。
子がギャン泣きして、義母がそれをあやしているのに向かって、
お前らを見てると心底苛つく、頼むから消えてくれと言ったら、
嫁が土下座のまま『お母さん、ごめん、席を外して』と言って、義母と子は寝室に消えた。
何であんな奴連れてきたとか文句言ってたら、嫁が急に立ち上がり、
見て欲しいモノがあると言い始めた。
嫁はボロボロ泣きながら俺の方を真っ直ぐ見てたが、
ブルブル震えて何というかもう死んじまいそうな顔をしてた。
俺は、ああ男が別にいるのかと思ったよ。
もうどうって事無いと思ってた筈なのに、顔面から血の気が引くのが分かったよ。
そしたら嫁はいきなりシャツを脱いで、上半身裸に。
胸を手で隠して、物凄く緊張した感じで『見て下さい』と言った。
それで手をはなした。

嫁は左の乳頭が無くなってた。

右の胸は普通だったが、左の乳房には本来あるべきものが無くて、
そこは他の部分と同じ肌色だった。

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トオルトオル

え?!

俺が言ってる事、分かるかな?
文章の才能が無いから上手く説明出来ん。
要は、本来ある所が普通の肌色の皮膚になってて、真っ平らな状態だったんだよ。
のっぺらぼうみたいな感じのさ。
あんまり意外だったから意味不明で黙ってボーッとしてしまった。
昔は確かにそこには普通にあった筈のものが、確かに無いんだよ。
で、どうしたのかを聞いたら、泣きながら説明してくれた。

・子が産まれて一月したら戻ってくるつもりだった
・子の1ヶ月検診を受けに行った時、乳癌検診を一緒にした
・そしたら左の乳癌が見つかった
・詳しくは分からんが皮膚も癌細胞が残ってるかもしれなくて、
全部摘出しないと駄目だと分かった
・胸が無くなると思ったら物凄いショックだった
・胸が無くなったら俺に嫌われると思った
(俺は確かに結婚前から胸星人を自認して嫁にも言ってたし、嫁の胸が大好きだった)
・乳房を全部摘出して、それから人工的に乳房と乳頭を再現する事にした
・本来なら俺にもちゃんと話をするべきだったが、隠してしまった
・手術自体は問題無く終わり、数日で退院した
・胸を元に戻すのは半年掛かった
・乳頭を元に戻すのに、右の乳頭を移植する方法を選択するつもりだった
・でも、授乳期間中で直ぐに移植するという選択が出来なかった
・どうしたら良いか分からず、ズルズルと時間だけが過ぎていってしまった
・俺が明らかに不満を表すようになり、急がないとと思った
・乳頭再現の手術の為、その間、義母に子を頼む予定だったが、

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